「1兆円出しても胸板は買えない」 俳優・武田真治を支えた言葉

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ミュージカル「オリバー!」で70歳の老人役に挑んでいる俳優の武田真治=大阪市中央区で2021年11月18日、山崎一輝撮影
ミュージカル「オリバー!」で70歳の老人役に挑んでいる俳優の武田真治=大阪市中央区で2021年11月18日、山崎一輝撮影

 俳優・武田真治が、イメージとはほど遠い70歳の老人役に挑んでいる。ミュージカル「オリバー!」で、師と仰ぐ市村正親とのダブルキャスト。人気の絶頂にあった20代で体調を崩すなど、武田の芸能人生は平たんではなかった。50歳を前に“再ブレーク”するまでの道のりには、「1兆円出しても胸板は買えない」というほどの地道な努力と、「言葉」の数々があった。

「市村さんに恩返し」と勝ち取った役

 「死にもの狂いだった」。武田は今作のオーディションに臨んだ心境をこう語った。選考前に、ダブルキャストのもう一人は市村に決まっていた。2007年の「スウィーニー・トッド」以来、「スクルージ」や「ロックンロール」などで共演を重ねてきた。「絶対に自分が勝ち取って、市村さんに恩返しをするべきだと思いました」と振り返る。

 「オリバー!」は、ビクトリア朝時代の英・ロンドンで逆境を生きる少年オリバーを主人公にしたミュージカル。チャールズ・ディケンズの小説を基に1960年に英国で初演され、日本で上演されるのは約30年ぶり。「超大作」のキャッチフレーズもうなずける制作陣で、「レ・ミゼラブル」のプロデューサー、キャメロン・マッキントッシュのクリエーティブチームが手がける。

 武田が演じるのは、子どもたちを束ねるスリ集団の元締め、フェイギン。オリバーを操ろうとする悪党でありながらも、人間くさく憎めない役どころだ。…

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