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第94回センバツ高校野球

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高校野球 新勢力図 秋季地区大会総括 明治神宮大会は大阪桐蔭、初V

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明治神宮野球大会で初優勝を決め、マウンド上で喜ぶ大阪桐蔭の選手たち=前田梨里子撮影 拡大
明治神宮野球大会で初優勝を決め、マウンド上で喜ぶ大阪桐蔭の選手たち=前田梨里子撮影

 2022年3月18日に開幕する第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場校を選考する際の参考資料となる全国10地区の秋季大会が終了した。各地区の優勝校が参加し、2年ぶりに開催した明治神宮大会の高校の部は、大阪桐蔭が初優勝。近畿地区が神宮大会枠を獲得し、出場枠は6から7に増えた。各地区の戦いを振り返り、新たな勢力図を探る。(勝ち上がり図の丸数字はイニング、府県名の後の数字は府県大会順位)

 優勝の大阪桐蔭は3試合すべてで2桁安打を放ち、計28得点と強打を発揮。3番・松尾が2本塁打を放つなど長打力もあり、投手は左腕・前田が先発に救援にフル回転して防御率1・80と安定した。

 準優勝の広陵はチーム打率3割9分6厘で、4番・真鍋が打率5割3分3厘で1本塁打と大当たりだった。花巻東は3番・佐々木麟が3試合で2本塁打、計9打点とチームを引っ張り、九州国際大付は4番・佐倉がアーチを放つなど3試合で計3本塁打と持ち前の長打力を見せた。前田、真鍋、佐々木麟、佐倉と4人の1年生の活躍が目立った。【藤田健志】

 ◆北海道

クラーク国際、初優勝

 好機を着実に生かしたクラーク記念国際が初優勝。5試合で23得点と大差をつける試合はなかったが、18犠打と走者を着実に進めて好機を生かした。2番・金原は広角に打ち分ける巧打者で、チームトップの打率5割2分9厘をマーク。3番・新岡歩、4番・麻原の1年生コンビは勝負強く下位に座る越智、藤野にもパンチ力がある。投手陣は左の山中、右の辻田の二枚看板。山中は制球よくコーナーを突き、辻田は力強い速球が持ち味だ。

 準優勝の旭川実はエース右腕・佐々木を中心とする3投手の継投が特長。準決勝までの3試合をすべて1点差で制するなど粘り強さが際立った。4強の東海大札幌は出場校中トップの3本塁打、札幌国際情報も3回のコールド勝ちを記録するなど、いずれも強打が目立った。【平本泰章】

 ◆東北

花巻東、投手陣が成長

 花巻東が投打で力を示し、初優勝を果たした。チーム打率は2割8分9厘だったが、1年生ながら高校通算47本目の本塁打を放った佐々木麟ら左打者が勝負強かった。県大会では不安材料だった投手陣も成長した。エース左腕の万谷は準々決勝で2失点で完投し、準決勝も延長十回までを一人で投げ抜いてサヨナラ勝ちにつなげた。守備もよく鍛えられていた。

 準優勝の聖光学院は守備から流れを作り、粘り強さを発揮。エース右腕の佐山は直球に切れがあり、ピンチでも辛抱強かった。攻撃は機動力を生かすのが身上だが、準々決勝、準決勝では2桁安打と勢いもあった。4強には青森勢が入った。八戸工大一はエース右腕の広野を中心とした堅守が光り、青森山田は2回戦の逆転サヨナラなど接戦に強かった。【円谷美晶】

 ◆関東

明秀日立、猛打25得点

 明秀日立が全3試合で39安打、25得点の猛打で初優勝を果たした。打線は石川、武田、猪俣のクリーンアップがいずれも本塁打を放ち、7番・小久保も打率5割など下位まで切れ目がなかった。投手陣ではエース右腕の猪俣が183センチの長身から繰り出す直球とフォークに切れがあった。

 準優勝の山梨学院も強打が光った。1番の鈴木は打率6割台で打線をけん引した。右腕・榎谷は全4試合に登板し、計6失点と安定感を見せた。

 4強の木更津総合はエース右腕の越井が力強い速球で好投し、森大・新監督が就任した浦和学院はエース左腕の宮城ら今夏の甲子園経験者に力があった。8強勢では東海大相模の強打が光り、桐生第一は投打に粘り強かった。健大高崎、白鷗大足利は打線が存在感を示した。【川村咲平】

 ◆東京

国学久我山、継投光る

 決勝で九回2死から2点差をひっくり返すサヨナラ勝ちを見せた国学院久我山が、37年ぶりに秋の東京王者となった。

 1番・斎藤が6試合で打率5割4分5厘をマークし、しぶとくつなぐ打線を引っ張った。2番・木津、5番・下川辺も勝負強い。投手陣は1~3回戦は右腕の成田、準々決勝からは左腕の渡辺が先発し、左右の松本慎、松本宗への継投策も光った。

 準優勝の二松学舎大付はエース左腕・布施が130キロ台前半の直球とカーブ、スライダー、チェンジアップの緩急で粘り強く投げた。打線は、4番の瀬谷が2本塁打をマークし、計11打点と勝負強かった。4強勢では、関東一は2番・柳瀬を中心とした機動力が光った。日大三はエース右腕の矢後が130キロ台後半の力のある直球を軸に好投した。【浅妻博之】

 ◆東海

日大三島、エース信頼

 日大三島が決勝で静岡勢対決を制し、初優勝を果たした。エースで4番の松永が攻守でチームをけん引した。力のある直球が持ち味で、初戦と準決勝の2試合を完投し、決勝は三回途中から登板して1失点の好救援。打者としても準決勝で満塁本塁打を放つ長打力を発揮し、打率6割、10打点をマークした。

 準優勝の聖隷クリストファーは2回戦と準決勝で最終回に逆転するなど粘り強かった。打線はチーム打率3割5分7厘で、山崎や小出を中心に狙い球を絞るのがうまく、選球眼も良かった。エースの弓達がけがのため大会途中で離脱したが、左腕・塚原が穴を埋めた。4強の大垣日大は五島、山田渓の両投手に安定感があり、打線も中軸の振りが鋭かった。至学館は計11盗塁と機動力が光った。【森野俊】

 ◆北信越

敦賀気比、主戦けん引

 連覇を果たした敦賀気比は、エース右腕で4番の上加世田が攻守でチームをけん引した。全4試合に先発し、最速144キロの直球と多彩な変化球で的を絞らせなかった。決勝は被安打11ながら無失点と粘り強さも見せた。打者としても決勝で流れを引き寄せる適時打を放つなど「二刀流」として活躍した。

 準優勝の星稜は、最速141キロ右腕のマーガードがスライダー、カットボールで緩急もつけ、2試合で完投勝利を飾った。右腕・武内、左腕・中山ら1年生の投手の成長にも期待がかかる。4強の小松大谷は準決勝で敦賀気比から8得点。北村、吉田らが軸の打線は強力だった。同じく4強の富山商は攻撃が粘り強かった。日本文理は準々決勝で敗れたが、力強い直球で押す本格派右腕・田中が光った。【木村敦彦】

 ◆近畿

大阪桐蔭、投打に安定

 4年ぶりの頂点に立った大阪桐蔭は4試合で計2失点。1年生左腕・前田は直球の伸びが抜群で、計3試合に登板して防御率0・00。打線は2番・谷口の打率5割3分3厘を筆頭に3試合で2桁安打をマークし強力打線は健在。準優勝した県立の和歌山東は計8盗塁と走塁での積極性が光り、右横手のエース・麻田の打たせて取る投球もさえた。

 4強の天理は大会前に右横手に戻した南沢の安定感が増し、主将の戸井は準々決勝で本塁打を放つなど投打の軸がしっかりしていた。金光大阪は古川―岸本のバッテリーを中心に、接戦に強かった。直球に威力がある米田を擁する市和歌山、低めの制球力が良い森がいる東洋大姫路、2試合で17得点の近江、森下ら今夏の甲子園4強メンバーが6人残る京都国際が8強に入った。【藤田健志】

 ◆中国

広陵 3、4番で12打点

 投打が高いレベルでまとまった広陵が30年ぶりの広島勢対決となった決勝を制した。右腕・森山は全4試合に先発し、防御率0・65。最速143キロの直球にスプリットやスライダーを交え、硬さから制球を乱した準決勝以外は無失点に抑えた。3番・内海、4番・真鍋は、ともに左のスラッガーで2人でチーム全体の半分あまりの計12打点を挙げた。

 準優勝の広島商は1回戦をサヨナラで制し、準決勝は八回に7点を奪って逆転勝ち。主将で3番の植松をはじめ、終盤の粘りが光った。4試合で延べ13人が登板した投手陣の整備が進めば、総合力がさらに増す。

 4強の岡山学芸館はつなぐ打線が身上で、エース岡田景は左の技巧派。強打が持ち味の倉敷工は3番の主将・福島をはじめ、中軸に振りの鋭い打者がそろう。【野村和史】

 ◆四国

高知、打線活発24得点

 優勝した高知は好機を確実に生かす攻撃で勝負強さを発揮した。長距離打者の高橋を軸に、4試合でチーム打率3割1分2厘、24得点と打線が活発だった。投手陣は打たせて取るタイプの山下、川竹の両右腕を中心に、継投で目先を変えた。

 準優勝の鳴門はエース左腕・冨田に球威があり、3試合で22奪三振、防御率0・82と安定感があった。準決勝の明徳義塾戦は延長十一回を2失点で完投するなどスタミナも十分。冨田が先発しなかった決勝は4失策と守備に課題を残した。4強の明徳義塾は今夏の甲子園で登板した左横手の吉村が2試合を完投して計4失点。守備も無失策と伝統の堅守は健在だった。同じく4強の徳島商は2年生右腕・安芸や1年生右腕・森煌を中心に、継投で粘り強く戦った。【伝田賢史】

 ◆九州

九州国際大付、打万全

 九州国際大付が強打で初優勝した。チーム打率は3割9分1厘を記録し、準々決勝から3試合連続で満塁本塁打が飛び出した。1番・黒田、4番・佐倉らを中心にパワーもつなぎもある打線は迫力十分だ。失策なしの堅守も光った。

 奄美大島にある大島が初の準優勝。1回戦が引き分け再試合となり、準々決勝まで4日間で3試合をエース左腕の大野が一人で投げきる鉄腕ぶりを発揮。準々決勝では緩急巧みな投球で興南を完封した。4強の有田工は右腕の塚本が大黒柱。制球良く準々決勝まで2試合連続完封を成し遂げた。打線は終盤適時打を放つ勝負強さがあった。同じく4強の長崎日大は1回戦で1イニング10得点するなど打線に力がある。右腕の種村と左腕の川副の二枚看板は安定感があった。【吉見裕都】

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