演劇 劇団桟敷童子「飛ぶ太陽」 戦後の不条理にメス=評・濱田元子

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
=長田勇撮影
=長田勇撮影

 重苦しい悲劇だ。劇団の新作は、終戦直後の日本の「負の歴史」と正対。記憶に刻まなければならないという強い怒りにあふれ、語り部のように訴えかけてくる。サジキドウジ作、東憲司演出。

 東の出身地である九州の炭鉱町や土着習俗の残る山村などを舞台に、ケレン味たっぷりの舞台が持ち味。だが今作は1945年11月12日夕に福岡で実際に起きた二又トンネル爆発事故に取材して創作し、社会性をより濃く帯びる。

 旧日本軍はトンネル内に、住民らにも手伝わせて大量の火薬類を隠した。戦後、進駐してきた占領軍が焼却処理しようとしたところ山を吹き飛ばす大爆発が発生。児童を含む住民147人が亡くなった。

この記事は有料記事です。

残り389文字(全文675文字)

あわせて読みたい

ニュース特集