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親ガチャ「外れ」諦める若者 家庭環境の格差拡大「神様のせいに」 中央大・山田昌弘教授

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インタビューに答える山田昌弘・中央大教授=東京都八王子市で2021年11月22日、宮本明登撮影
インタビューに答える山田昌弘・中央大教授=東京都八王子市で2021年11月22日、宮本明登撮影

 どんな親のもとに生まれてくるかで子どもの人生が決まってしまうという意味の「親ガチャ」。語源は、カプセル入りの玩具などが無作為に出てくる「ガチャガチャ」やソーシャルゲームでアイテムなどを引き当てることをガチャと呼ぶことからだそうだ。2021年の新語・流行語大賞のトップ10にも入り、特に若者の間では浸透している表現らしい。なぜ今、この言葉がはやるのか。「婚活」「格差社会」などの流行語の生みの親、中央大教授の社会学者、山田昌弘さん(64)が指摘する、その背景とは。

 「最初に聞いたときは、親がガチャガチャとかガミガミうるさく言うことなのかと思いましたが、意味を知ってなるほどと。発音しやすいのもいいですね」。東京郊外の中央大キャンパス。山田さんの研究室を訪ねると、第一印象をそう口にした。

 言葉がはやるためには、発音しやすいネーミングは重要だという。例えば、結婚を目指して積極的に活動する「婚活」。08年刊行の山田さんの著書「『婚活』時代」(白河桃子さんとの共著)から誕生した造語で、今やすっかり定着している。「『結活(けっかつ)』だと言いづらいですし、結核みたいです。『婚活』は『こん』と『かつ』の2シラブル(音節)で、親ガチャも2シラブル。発音しやすいんですよね」。さすが流行語を生む達人は、視点が違う。言葉の選び方も秀逸だという。「どの親から生まれてくるかは自分ではコントロールできない。それをくじや運で表現するよりも、具体的なガチャガチャの方が世間の人々はイメージしやすいですよね」

 そこで疑問に思うことがある。子どもにとって親を選べないのは昔も今も同じだろう。なぜ今、「親ガチャ」なのだろうか。「今の時代は、…

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