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スケボー堀米雄斗 夢の先へ「見ている人をびっくりさせたい」

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大会の成績だけでなく、スケートボードならではのストリートカルチャーの魅力も伝えようと取り組む堀米雄斗=XFLAG提供
大会の成績だけでなく、スケートボードならではのストリートカルチャーの魅力も伝えようと取り組む堀米雄斗=XFLAG提供

 東京オリンピックの新競技、スケートボード男子ストリートで初代王者に輝いた堀米雄斗選手の連載コラム。本場・米国を拠点に挑戦する「夢」の続きを発信します。<次回は2022年2月の予定>

3連覇を目指し、進化する

 東京五輪の金メダルで注目していただきましたが、スケートボードの魅力はコンテスト(競技会)だけではありません。本場・米国でのメインは、街中で人々を魅了する「ストリートカルチャー」です。

 小さい頃からビデオを見て憧れていた米国のプロスケーターたちは、コンテストで勝つだけでなく、ストリート(街中)で格好良く滑る映像も残していて、自分も後々まで語り継がれる映像を作って認められたいと思っていました。だから8月中旬、拠点の米ロサンゼルスに戻ると、すぐ行動に移しました。

 休養は数日間だけで、その後は毎日、ロサンゼルスを中心に街中での撮影を続けました。足首の捻挫で1カ月ほどうまく動けない時期はストレスを感じましたが、五輪後すぐに映像を出した方がインパクトが増すため、予定通り年内に完成させることにこだわりました。6月に公開した前回の映像は1年ほどかけて作りましたが、今回は実質2カ月ほどで一気に撮り、12月頭に完成。ユーチューブで公開しています。出来上がりは今までで一番良く満足しています。

 見ている人をびっくりさせたいと思い、冒頭で誰もやったことのない「ノーリーバックサイド180スイッチフロントスミス」という新しいトリック(技)を初披露しました。180度回転して、レールの上をグラインド(滑って下りる)している時、勢いで流れないように体を止め、後ろ向きのまま着地するところが難しいポイントです。1時間半くらいかかりましたが、うまくできました。映像に残せてうれしいです。

 実は、東京五輪を最後のコンテストにしようと思っていました。…

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