川村あんりは上村愛子を超えなきゃ　「モーグル高校生」父の願い

　「私はスキーで北京五輪に出ることが夢です。叶（かな）えていますか？」。小学校の授業で将来の自分に手紙を書いた少女が6日、17歳で北京オリンピックに出場した。フリースタイルスキー女子モーグルの川村あんり選手（東京・日体大桜華高）。高校生メダリストの誕生はならなかったが、5位入賞した。

　氷点下15度。初めての五輪はメダリスト候補として迎えた。あと一歩届かず、「申し訳ない」と涙をこらえたが、最後は笑顔で言った。「あきらめない姿を皆さんに見せていきたいと思っていて。私も小さい時から頑張ってきたし、頑張れば夢はかなうとお伝えしたい」

　川村選手がスキーを始めたのは3歳。新潟県湯沢町にリゾートマンションを所有していたスキー愛好家の祖父母の影響だった。1年後、スキー場にあったモーグルのコースに興味を持ち、大会に出場。スキースクールに誘われ、本格的に競技に取り組んだ。

　自宅は東京都東久留米市。冬場だけ湯沢町の小学校に通い、競技に集中できる環境を求めた。母綾子さん（54）が「中途半端になる…