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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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タリバンの支配下で

空港目前、妻はテロで…「逃げたい」楽器奏者嘆き アフガン混乱

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市場で買い物客から荷物運びの依頼が来るのを待つザビフラさん(左)=アフガニスタンの首都カブールで2021年12月4日、松井聡撮影
市場で買い物客から荷物運びの依頼が来るのを待つザビフラさん(左)=アフガニスタンの首都カブールで2021年12月4日、松井聡撮影

 アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが8月に20年ぶりに復権して以降、国の経済や社会は混乱を極めている。さらに、タリバンと敵対する過激派組織「イスラム国」(IS)系の「ISホラサン州」(IS―K)はテロ攻撃を活発化。タリバンの統治能力への懸念は高まっている。【カブールで松井聡】

 「今日の稼ぎは60アフガニ(約65円)。明日も1食しか食べられない」。首都カブール中心部の市場。ザビフラさん(45)が寒さと乾燥でひび割れた両手をこすりながら、荷物運びの依頼が来るのを待っていた。市場には商品がふんだんに並んでいるが、客はまばらだ。経済苦境で買い物に来る人がいないのだ。

 ザビフラさんはアフガン伝統の弦楽器「ラバーブ」の奏者。結婚式などに呼ばれて演奏し、多い時には月に2万アフガニほどの収入があった。裕福ではないが、妻と4人の子供、高齢の実母を養うことはできた。

 だが、8月15日にイスラム主義組織タリバンがカブールを制圧して生活が一変した。タリバンは旧政権時代(1996~2001年)に音楽を禁じていた。

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【アフガン政権崩壊】

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