水をためてみて安全性を確認 23年運用予定の三重・川上ダム

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試験湛水が始まり、間もなくダムの底に沈む集落跡=三重県伊賀市で2021年12月16日午前10時29分、山中尚登撮影
試験湛水が始まり、間もなくダムの底に沈む集落跡=三重県伊賀市で2021年12月16日午前10時29分、山中尚登撮影

 三重県伊賀市阿保、青山羽根地区で川上ダムの建設を進めている水資源機構は16日、貯水してダムに問題がないかを確かめる「試験湛水(たんすい)」を始めた。川上ダム建設所・松村貴義副所長によると、試験湛水はダムの本格運用開始前に水を洪水時最高水位(満水)までためて、ダム本体の強度や貯水池周辺の山の斜面の安全性などを確認していく。最高水位までためた後は、平常時の水位まで1日1メートル以下のペースで下げていく。満水になるまでには約1年かかるという。

 この日は、午前10時からダム本体の下にある仮排水路呑口(のみくち)と呼ばれるゲートを閉鎖する作業を行い、ダムに流入する前深瀬川と川上川の流れをせき止めた。川上ダム建設所・津久井正明所長の合図で、鉄製のゲート(5メートル四方、厚さ約60センチ、重さ約17トン)がゆっくりと下がり、仮排水路呑口を塞いでいった。津久井所長は「安全で確実な管理運用を行うため、確実な試験湛水を行いたい」と話した。

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