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広がるワクチン格差 オミクロン株が突き付ける先進国優先の限界

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設営された会場で新型コロナワクチンの接種を受けるコンゴ民主共和国の住民。少なくとも1回接種した人の割合はまだ1%にも満たない=同国で2021年5月7日(日本ユニセフ協会提供)
設営された会場で新型コロナワクチンの接種を受けるコンゴ民主共和国の住民。少なくとも1回接種した人の割合はまだ1%にも満たない=同国で2021年5月7日(日本ユニセフ協会提供)

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が世界各地で広がっている。各国とも自国内の感染爆発を防ごうと、水際対策やワクチンの追加接種に躍起だ。しかし、そうした中で見過ごされがちなのが、先進国と途上国の「ワクチン格差」。専門家は、この格差こそが新たな変異株を生む土壌であり、解消しない限りウイルスとのいたちごっこは終わらないと訴える。【岩崎歩/科学環境部】

もろい医療体制、変異の土壌に

 英メディアによると、オミクロン株は11月11日に南アフリカの隣国ボツワナで最初に確認された。この時点で南アの1日当たりの新規感染者数は400人弱だったが、12月15日には2万6976人と最多を更新した。

 一方、欧州ではアフリカへの渡航歴がない人からもオミクロン株が検出されており、どこでこの株が生まれたかは不明だ。南アで検出された時期よりも早く、各国に拡散していた可能性もある。

 オミクロン株はヒトの細胞に侵入する際の足がかりとなるスパイクたんぱく質に…

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