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2022年度に15年目を迎えるふるさと納税。都市の税収を吸い上げ、地方は潤ったのでしょうか。

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ふるさと納税、救われるどころか大赤字 返礼競争に苦しむ自治体

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巨大なスイカのモニュメント前で、寄付集めの難しさを説明する千葉県富里市の永田健矢企画課長=富里市役所で2021年12月9日、宮間俊樹撮影
巨大なスイカのモニュメント前で、寄付集めの難しさを説明する千葉県富里市の永田健矢企画課長=富里市役所で2021年12月9日、宮間俊樹撮影

 ふるさと納税で救われるはずだった地方の自治体があえいでいる。国内有数のスイカの名産地・千葉県富里市も赤字が続く。「我々のような町を応援する制度ではなかったのか」と市の担当者は不信感を募らせる。一方、「返礼品競争から降りる」と宣言した埼玉県所沢市。直後には寄付が激減したが、最近は以前より増えている。今、ふるさと納税を巡って何が起きているのか。<第1回/全6回>

 庁舎に近付くと、巨大なカットスイカの鮮やかな赤が目に飛び込んでくる。「有数の産地であることをPRしようと30年前に置いたんです」。モニュメントを見上げながら、千葉県富里市の担当者が説明した。

 のどかな田園が広がる人口約5万人の同市は、内陸で昼夜の寒暖差が大きく、「糖度の高いスイカができる」と生産が盛んになった。昭和初期には皇室に献上して名が知られ、今も全国一、二の生産量を誇る。

 2008年のふるさと納税開始当初、市は「上京した若者が故郷を応援してくれれば」と期待した。スイカを返礼品の目玉にした。

 だが、思い描いていた通りにはならなかった。…

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