連載

検証・ふるさと納税

2022年度に15年目を迎えるふるさと納税。都市の税収を吸い上げ、地方は潤ったのでしょうか。

連載一覧

検証・ふるさと納税

ふるさと納税、はじけたバブル 「反則退場」の4市町の再挑戦

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
静岡県小山町役場=2019年5月14日午後4時26分、石川宏撮影
静岡県小山町役場=2019年5月14日午後4時26分、石川宏撮影

 ふるさと納税による返礼品競争が過熱していた2年半前、国は全国の4市町を制度から除外した。国が返礼品を「寄付額の3割以下の地場産品」とするよう再三求めたのに従わず、ギフト券などで多額の寄付を集め続けていたからだ。制度には約1年後に復帰できたが、寄付は激減した。「反則退場」を経験した4市町は今、どうしているのだろう。(第2回/全6回)

 富士山東麓(とうろく)の静かな山あいを流れる鮎沢川に、真新しい鋼鉄製の橋が架かる。静岡県小山(おやま)町の「森村橋」。かつては紡績工場に通じていた明治期の産業遺産だ。国登録有形文化財だが傷みが激しく、町が「観光資源に」と復元に乗り出して2020年度に完成した。

 「コロナ禍とはいえ、町外から訪れる人はほとんどいない。観光に生かせていない」。橋を見上げて「オンブズマン小山町」の牧野恵一代表(72)が言う。人口2万人足らずの町は14年、日本創成会議から「消滅可能性都市」とされた。対策を迫られる中、橋と関連施設の整備費11・4億円のうち9・3億円をふるさと納税で賄った。牧野さんは指摘する。「小さな町に不相応な出費だった。大盤振る舞いの結果、財政危機に陥らないだろうか」

 町は15年度に制度に参入した。国は17~18年、競争過熱を見かね、返礼品を「寄付額の3割以下の地場産品」とするよう通知する。…

この記事は有料記事です。

残り1453文字(全文2018文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集