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大阪ビル放火

2021年12月17日、大阪市の繁華街「北新地」の雑居ビルで火災が発生し、容疑者を含む27人が死亡しました。

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「窓があっても逃げるのは困難」 防災専門家が見た大阪ビル放火現場

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火災が起きた雑居ビル(右奥)の印象を語る山村武彦・防災システム研究所長=大阪市北区で2021年12月18日、山田尚弘撮影
火災が起きた雑居ビル(右奥)の印象を語る山村武彦・防災システム研究所長=大阪市北区で2021年12月18日、山田尚弘撮影

 大阪市北区の雑居ビルにあるクリニックで起きた放火事件では、20人を超える犠牲者が出た。ビルは消防の定期検査では問題なしとされていたが、結果的に多くの人が避難できなかった。凄惨(せいさん)な事件が起きたことで、さまざまな不安要素が露呈することとなった。

 「隣のビルとの隙間(すきま)はわずか。仮に(ビル側面に)窓があっても逃げるのは難しかっただろう」。18日午後、東京から急きょ駆けつけ、ビル火災現場を視察した防災システム研究所の山村武彦所長は、うめくようにつぶやいた。

 現場で真っ先に確認したのは隣接のビルとの位置関係。南隣のビルとの距離…

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【大阪ビル放火】

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