日大前理事長はなぜ「完落ち」? 夫妻で切り盛り「田中部屋」
毎日新聞
2021/12/20 20:10(最終更新 12/20 21:44)
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日本大学の取引業者からのリベートなど所得計約1億1800万円を申告せずに所得税計約5200万円を脱税したとして、東京地検特捜部は20日、日大前理事長の田中英寿容疑者(75)を所得税法違反(過少申告)で起訴した。田中前理事長に代わって大半の現金を受領したとされる妻については立件を見送った。
田中被告は、当初は東京地検特捜部と全面対決の姿勢を見せていたが、逮捕されると約1週間で容疑を全面的に認める「完落ち」に転じた。取り調べの内幕を探ると、一つの証拠が転機になっていた。
「紙袋の中を見たらたくさん入っていた。お礼が遅くなって、すいません」。12月上旬、勾留先の東京拘置所の取調室で、田中前理事長は検事からある録音を聞かされた。声の主は50年近く連れ添った妻だった。
関係者によると、録音は、…
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