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ハゲタカジャーナル

ずさんな審査や手法で論文を掲載する粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」。安易に業績を得る手段として使われています。

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ハゲタカ誌、サイト全論文が丸写しの盗用 被害者は驚きとショック

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中浜直之・兵庫県立大講師の論文(左)と、全文が盗用された論文=チェコ科学アカデミー生物学センターのホームページより
中浜直之・兵庫県立大講師の論文(左)と、全文が盗用された論文=チェコ科学アカデミー生物学センターのホームページより

 兵庫県立大の中浜直之講師(保全生態学)が、自身が執筆して国際学術誌に掲載された昆虫の遺伝情報に関する論文を、インターネット上の別の学術誌に全文盗用される被害に遭った。盗用論文は中浜講師の論文を一言一句そのまま転載し、論文のタイトルと著者名を変更していた。また、盗用論文を掲載していた学術誌は全論文が別の論文を全文盗用していたことも判明した。

 ずさんな審査や手法で論文を掲載する粗悪な学術誌は「ハゲタカジャーナル」(ハゲタカ誌)と呼ばれ、問題化している。ネット上で無料公開されている学術誌の一種で、論文の著者から徴収する掲載料を目的としており、近年増え続けている。

 ハゲタカ誌の特徴は、著者とは別の研究者による論文の審査(査読)が不十分▽著名な研究者を編集委員として無許可で記載▽出版社の所在地が不明――などとされ、著者が掲載料を払えば論文がそのまま載ることもある。研究者は研究論文が学術誌に掲載されないと業績と見なされないため、安易に業績を得る手段として日本からの投稿も後を絶たない。

 中浜講師は2019年、チェコ科学アカデミーなどが発行する「欧州昆虫学誌」へ、昆虫標本のDNA(デオキシリボ核酸)の保存に関する論文を共同研究者2人と共に投稿した。この論文は査読を経てこの雑誌に掲載され、ネット上で公開されている。

 その後、…

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【ハゲタカジャーナル】

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