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「解体すると『満身創痍(そうい)』だった」と宮大工の前田吉徳さん(41)=三重県尾鷲市=は振り返る。約1年前、熊野市の木本神社で例大祭に使う神輿(みこし)の修繕を申し出て、再生を任された。「縁をいただいたのは誉れ。傷だらけだったが、生まれ変わるお手伝いができて、うれしい」と感謝する。新年に参拝する氏子にお披露目されるという。【下村恵美】
前田さんの実家は尾鷲市内で建具屋を営む。四日市市の高校を卒業後、宮大工を志し、「技術で人の心をつかむ作品を作りたい」と全国各地を訪ねたが、寺社などの仕事はなく建築現場で経験を積んだ。その後、30歳のころに熊本県で文化財の仕事に関わることができた。36歳で尾鷲に戻ったが、仕事は住宅関係ばかり。手の空いた時にテーブルなどを作っていた。
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