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全国高校駅伝2021

2021年12月26日に京都市で開かれる男子第72回、女子第33回全国高校駅伝競走大会のページです。

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全国高校駅伝 “思い”君に届け

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□□ラストスパートをかける選手を、間隔を空けながら拍手で応援する人たち=京都市右京区のたけびしスタジアム京都で、中島怜子撮影
□□ラストスパートをかける選手を、間隔を空けながら拍手で応援する人たち=京都市右京区のたけびしスタジアム京都で、中島怜子撮影

 26日に開かれた全国高校駅伝。選手たちはさまざまな思いを込め、自らの目標に向かって都大路を全力で駆け抜けた。新型コロナウイルスの感染防止により沿道での応援は自粛が呼び掛けられたが、選手たちを後押ししたいという願いは、きっと届いたはずだ。

 ◆たけびしスタジアム京都

応援、声出さずとも拍手で

 レースの発着地点となった、たけびしスタジアム京都(京都市右京区)のスタンドには、2年ぶりに観客の姿が戻った。観客らは新型コロナウイルスの感染防止対策で、手指の消毒と検温をしてから入場。間隔を空けて座りながら、大型ビジョンでレースの展開を見守った。

 感染対策で一般客の入場は取りやめ、チーム関係者の入場も各チーム20人までに絞った。2020年に引き続き、吹奏楽団の入場は取りやめとなった。がらんとしたスタジアムはコロナ禍以前とは打って変わった雰囲気となったが、観客らは大声を出さないように拍手をしたり、立ち上がったりして選手を応援し続けた。

 女子のアンカーたちがスタジアムに戻ってくると、スタジアム内は大きな拍手であふれた。スタンドを訪れた、女子で3位に入賞した神村学園(鹿児島)の神村慎二理事長(60)は「スタートとフィニッシュを、この場で見られてよかった」と目尻を下げた。【中島怜子】

 ◆宮城・仙台育英

必勝の願い、絵馬に

絵馬を持つ仙台育英の米沢奈々香(左)、堀颯介の両主将=京都市上京区の晴明神社で2021年12月24日午前9時28分、面川美栄撮影 拡大
絵馬を持つ仙台育英の米沢奈々香(左)、堀颯介の両主将=京都市上京区の晴明神社で2021年12月24日午前9時28分、面川美栄撮影

 宮城県代表・仙台育英の男女45人は24日、大会本番を前に晴明神社(京都市上京区)を訪れ、必勝を祈願した。仙台育英は都大路での全国大会に出場する際、晴明神社を毎回訪れている。

 この日は、山口琢也宮司がチームの勝利を祈る祝詞をあげ、男子の真名子圭監督と堀颯介主将(3年)、女子の釜石慶太監督と米沢奈々香主将(3年)がチームを代表して玉串をささげた。山口宮司は「成果を遺憾なく発揮していただきたい」と激励した。

 その後、絵馬に両監督と大会の登録メンバー18人の名前を書き込み、奉納した。米沢主将は「大会に向け、みんな心を一つになれたと思う」と本番に向けて決意を新たにしていた。【面川美栄】

 ◆北海道・旭川龍谷

本番前に決意新た

御影堂で参拝する旭川龍谷の石橋桜主将=京都市下京区の西本願寺で、千金良航太郎撮影 拡大
御影堂で参拝する旭川龍谷の石橋桜主将=京都市下京区の西本願寺で、千金良航太郎撮影

 女子の北海道代表・旭川龍谷は大会本番前の24日、浄土真宗本願寺派の本山・西本願寺(京都市下京区)に参拝した。旭川龍谷は同派の関係学校法人で構成される「龍谷総合学園」に加盟している。

 この日は陸上部の女子部員16人が訪れ、御影堂(ごえいどう)で手を合わせた。同派の日谷(ひたに)照応総務は「全国大会出場は、宗門にとっても喜ばしい。思いをたすきに込め、京都の街を駆け抜けてほしい」と激励した。

 旭川龍谷の女子は10年連続で全国大会に出場。出場のたびに参拝してきたが、2020年はコロナ禍で取りやめたため、2年ぶりとなった。2回目の都大路に挑む石橋桜主将(3年)は「北海道はもっと寒いので、京都は暖かく感じる」と笑顔を見せ「1年間準備してきたので、あとは集中して本番も楽しめたら」と意気込んだ。

 この日は、第101回全国高校ラグビー大会(毎日新聞社など主催)に出場する、ラグビー部の部員たちも参拝した。【千金良航太郎】

 ◆京都・北桑田高生

写真立て、記念に

写真立てを制作した京都府立北桑田高校の(前列左から)川崎優心さん、岩本凪都さんと(後列左から)小久保瑠惟さん、吉川凱揚さん、和田直弥さん=京都市右京区で、千金良航太郎撮影 拡大
写真立てを制作した京都府立北桑田高校の(前列左から)川崎優心さん、岩本凪都さんと(後列左から)小久保瑠惟さん、吉川凱揚さん、和田直弥さん=京都市右京区で、千金良航太郎撮影

 京都府立北桑田高校(京都市右京区)の森林リサーチ科3年の5人は、大会名と各出場校名が彫られた写真立てを制作し、出場した男女全94チームに記念品として贈呈した。

 同科は木材加工の技術や林業などを学ぶ学科。北桑田高は20年ほど前から、高校駅伝の出場校に記念品を作り続けている。今回も授業の一環として、3カ月ほどかけて全出場校分を制作した。

 素材は京都市北部の名産「北山杉」を使用。表面を滑らかに磨き上げる「磨き丸太」で木目の美しさを生かし、はがきサイズが入る写真立てに仕上げた。

 吉川凱揚(がいや)さんは「断面を電動研磨機で磨く時、手が当たってけがをしないようにするのが大変だった」と明かす。岩本凪都さんは「5人で94校分を作るのが大変だった。全国の代表に渡すので緊張もした」と振り返ったが「今は全て作り終え、やりきったという達成感を感じる」と満足した様子だった。【千金良航太郎】

 ◆開会式・表彰式の司会

「頑張りを伝える」

開会式と表彰式の司会を務める(左から)麻生ゆきさん、鈴木晶さん、小谷美陽さん、浅田結羽さん=京都市右京区の京都市体育館で、千金良航太郎撮影 拡大
開会式と表彰式の司会を務める(左から)麻生ゆきさん、鈴木晶さん、小谷美陽さん、浅田結羽さん=京都市右京区の京都市体育館で、千金良航太郎撮影

 開会式と表彰式の司会は、11月にあった京都府高校総合文化祭アナウンス部門で上位に輝いた、いずれも高校2年の4人が務めた。

 開会式は府立鳥羽高の鈴木晶さんと、洛南高の麻生ゆきさんが担当。鈴木さんは、本番ではマイクの反響音が生じることから、目指すのは聞き取りやすい発声という。「人生で1度あるかの貴重な経験。選手に良いスタートを切ってもらいたい」と意気込んだ。麻生さんは「深呼吸して落ち着いて臨みたい。洛南は男子の府代表として出場するので、同じ学校の仲間として応援したい」と語った。

 表彰式は、府立山城高の小谷美陽(みよう)さんと、ノートルダム女学院高の浅田結羽(ゆう)さん。小谷さんは小学生の頃、京都市内で開かれる大文字駅伝の閉会式で司会を経験したこともあるという。「自分の頑張りを恩師の先生に見てもらいたい」とうれしそうに語った。浅田さんは「大きな大会での司会は初めてで緊張するが、表彰式の司会はみんなの頑張りを伝えるのが役目。笑顔を意識し、心を込めて伝えたい」と決意していた。【千金良航太郎】

【全国高校駅伝2021】

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