点字ブロックは雪の下、通勤路一変 視覚障害者「迷子になる」

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「点字ブロックに雪が残っていると足の裏でブロックを感じにくくなる」と話す岩手県立盛岡視覚支援学校教諭の高橋弘さん(左)=盛岡市で2021年12月22日午前11時31分、安藤いく子撮影
「点字ブロックに雪が残っていると足の裏でブロックを感じにくくなる」と話す岩手県立盛岡視覚支援学校教諭の高橋弘さん(左)=盛岡市で2021年12月22日午前11時31分、安藤いく子撮影

 寒波で盛岡市内でも積雪があり、視覚に障害のある人にとって危険な雪道の季節が本格的に始まった。盛岡市は今冬、視覚障害者が安全に通行できるよう除雪基準を変更する取り組みを始めた。市内の除雪基準は降雪量10センチ超と定めているが、岩手県立盛岡視覚支援学校周辺の市道では試験的に5センチに引き下げる。視覚障害のある同校の教諭3人に学校周辺を案内してもらうと、雪道を歩く難しさが浮かび上がってきた。【安藤いく子】

 「雪で点字ブロックが隠れてしまうと真っすぐ歩けなくなる。自分の向いている方向が分からなくなり、迷子になったような感覚だ」。同校教諭の蘇野辺隆尚(たかひさ)さん(44)は、この季節の通勤をそう表現する。足の裏で点字ブロックを感じながら歩き、通勤経路では塀など自分で決めた目標物を白杖(はくじょう)で触りながら進む。頼りにしていた点字ブロックなどが雪に埋まると、普段歩き慣れているはずの通勤路が一変する…

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