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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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「なぜ広島だけ」 長崎の「被爆体験者」に失望感 「黒い雨」救済拡大

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「生きているうちに被爆者健康手帳がほしい」と話す今井ツタヱさん(手前)。隣は妹の下川静子さん、左奥は弟の谷山勇さん=長崎県時津町で2021年12月27日午後0時29分、中山敦貴撮影
「生きているうちに被爆者健康手帳がほしい」と話す今井ツタヱさん(手前)。隣は妹の下川静子さん、左奥は弟の谷山勇さん=長崎県時津町で2021年12月27日午後0時29分、中山敦貴撮影

 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」被害を巡り、国と広島県・市が27日合意した被爆者認定指針の骨子案に長崎の「被爆体験者」は含まれなかった。「なぜ広島だけなのか。長崎も早く救済してほしい」。国の指定した被爆地域外で原爆に遭い「黒い雨や灰を浴びた」と証言する今井ツタヱさん(90)=長崎市=らきょうだい3人は憤り、失望感をにじませた。

 長崎では国が当時の行政区域などを基に爆心地から南北にそれぞれ約12キロ、東西に同7キロを被爆地域として指定しており、3人のように指定地域外で原爆に遭った人たちを被爆者と区別して「被爆体験者」と呼んでいる。だが、1999年度に県や市が実施したアンケートでは、指定地域外でも多くの人が原爆投下後に黒い雨や灰が降ったと証言した。

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【広島・長崎原爆】

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