きっかけは妻への愛 悪臭放つカメムシ捕獲グッズ「ぱっくりん」発明

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「ぱっくりん」の使い方を実演する浜村拓志さん=出雲市佐田町で2021年12月15日午前11時12分、目野創撮影
「ぱっくりん」の使い方を実演する浜村拓志さん=出雲市佐田町で2021年12月15日午前11時12分、目野創撮影

 触ると悪臭を放つカメムシを簡単に捕まえられるグッズ「ぱっくりん」を島根県出雲市佐田町の「浜村木材」の専務、浜村拓志(たくゆき)さん(46)が発明した。マジックハンドを参考に約8年にわたって試行錯誤し、特許も取った優れものだが、その背景には浜村さんの妻・智美(さとみ)さん(34)への愛があった。

 ぱっくりんは先端部の粘着シートにカメムシをくっつけ、持ち手を握るとシートが内側に畳み込まれる。シートの端を足で踏んで外し、カメムシに触らずに処分できる。ゴキブリやムカデなどにも対応できるという。

 浜村さんは十数年前に智美さんと結婚し、山あいにある同町の実家で一緒に暮らし始めた。ある日、仕事から帰ると玄関に伏せられた紙コップがたくさん並ぶ異様な光景にびっくり。同町では家の中にカメムシが頻繁に入ってくる。都市部出身の智美さんはカメムシが苦手で、紙コップをかぶせて動きを封じるのがやっとだったのだ。浜村さんは数年間、その紙コップとカメムシを捨て続けたが、「何とかしてあげよう」と一念発起。2013…

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