東証、コロナが翻弄した1年 3万円台回復も上昇率は米欧に見劣り
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

「今年も昨年に続き、新型コロナの感染拡大とその対応に追われた1年だった」。東京証券取引所で30日に開かれた大納会で、日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は21年を振り返った。かつて約600人も集まった年末の風物詩もコロナ対策で出席者を絞り、この日は約40人に。会場の静けさは、なおコロナの影響が色濃い日本経済を反映したようだった。
年初の日経平均株価は20年末の堅調さを引き継ぎ、2万7000円台前半でスタートした。緩和マネーやコロナワクチン接種が先行した海外の経済回復に支えられて株価は上昇基調を続け、2月15日にはバブル経済期の1990年8月以来、約30年半ぶりに3万円の大台に達した。
「官製相場」にもろさ
しかし、勢いは長く続かなかった。年初からの断続的な感染再拡大は株価の重しとなり、じりじりと値を下げた。更に景気回復が進む米国で「金融緩和策の縮小時期が早まる」との観測が強まって株価が下落すると、…
この記事は有料記事です。
残り758文字(全文1169文字)