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100年カンパニーの知恵

膨大な同業者が退場していった中で、彼らが日々を重ねられた理由は何か。幸運や巡り合わせというだけでは見過ごしてしまう細部があるに違いない。その知恵を広く共有すべく、じっくり語っていただいた。

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100年カンパニーの知恵

誠文堂新光社/中 子供を魅了「ほんたうの科学」

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創刊号(左端)からの「子供の科学」のバックナンバーを前に「本物の科学を伝えるという使命は一貫している」と語る根岸秀編集長
創刊号(左端)からの「子供の科学」のバックナンバーを前に「本物の科学を伝えるという使命は一貫している」と語る根岸秀編集長

 <since 1912>

 月刊誌「子供の科学」は誠文堂新光社で最も長く続いている雑誌の一つだ。創業者の小川菊松氏(1888~1962年)が1924(大正13)年に創刊して以来、科学のおもしろさを子どもたちに伝えてきた。

 初代編集長は科学ジャーナリストの草分け、原田三夫氏(1890~1977年)。ざら紙をとじた創刊号は80ページに「乗り物の王様 自動車はどうして走るか?」「無線電信の実験」「美しい星の世界」「世界一周 横浜からハワイまで」など数多くの科学記事が、楽しいイラストや写真とともに収められている。

 原田氏は創刊号の冒頭に「この雑誌の役目」を記している。「この雑誌の一ばん大切な目的は、ほんたうの科学といふものが、どういふものであるかを、皆さんに知っていただくことであります」(原文ママ)

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