ウイルス感染で伐採…「終わり」から13年 梅の里、再生への闘い

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約1700本の梅の木があり、白梅や紅梅の花が咲き誇っていた「青梅市梅の公園」(2012年4月撮影)。2014年にはすべての木が伐採された=青梅市提供
約1700本の梅の木があり、白梅や紅梅の花が咲き誇っていた「青梅市梅の公園」(2012年4月撮影)。2014年にはすべての木が伐採された=青梅市提供

 「これで終わりです」

 花に赤い紋があった。

 2009年3月、梅生産者の組合長だった石川毅さん(83)は、自宅近くにある「梅の公園」で、農林水産省職員にそう告げられた。「終わり」とは「この木はもう切らなくてはいけない」という意味だった。

 梅の里として知られる東京都青梅市で同年、梅の木に感染する「プラム・ポックス・ウイルス(ウメ輪紋ウイルス、PPV)」が国内で初めて見つかった。赤い紋はPPV感染の証し。感染すれば果実は実らなくなる。木を切るしか感染を防ぐ方法がない。当時、5万本といわれた市内の梅の木のうち、約3万6000本が8年がかりで伐採された。

 当時の梅生産者組合には70軒程度が加盟していた。梅農家では梅の木を次々と伐採せざるを得なくなった。石川さんも畑の約150本の木を伐採した。

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