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最前線の記者がそれぞれの取材テーマを論じます。1976年にスタートした毎日新聞を代表するコーナー。

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フランスの少子化対策 「人口政策」は「個人の幸福」へ=久野華代(パリ支局)

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コンスタンスさん(左から2人目)と妻オードさん(右から2人目)と4人の子供たち=久野華代撮影
コンスタンスさん(左から2人目)と妻オードさん(右から2人目)と4人の子供たち=久野華代撮影

 世界各国の少子化対策をテーマに特派員が取材する連載企画「少子化考」で、欧州で例外的に高い出生率を維持するフランスを取材した。その背景には、子を産み育てるための経済的な支援だけではなく、妊娠や出産を巡る個人の選択を保障し、多様な家族のあり方を許容する社会の変化があった。曲折がありながらも、個人の幸福の尊重を掲げたフランスの歩みは、人口政策に偏る日本の少子化対策に示唆を与えている。

 フランスの国民議会(下院)は昨年6月下旬、異性のカップルのみが対象だった人工授精や体外受精などの生殖補助医療を、独身女性や女性同士のカップルにも拡大する法案を可決した。精子バンクを整備して治療費は公的保険でまかない、子の出自を知る権利にも一定程度、配慮する内容が盛り込まれた。

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