連載

東京メトロ裏側探検隊

日々通勤通学で利用する人も多い東京メトロ。鉄道素人の女性写真記者が、動画カメラマンと地下鉄の裏側を探検します。

連載一覧

東京メトロ裏側探検隊

「幻の駅」改札を通った先には… 訓練センターに「潜入」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
東京メトロの総合研修訓練センターに用意された研修用の改札。日比谷線・上野駅と東西線・落合駅が同時に存在する不思議な光景が広がっていた
東京メトロの総合研修訓練センターに用意された研修用の改札。日比谷線・上野駅と東西線・落合駅が同時に存在する不思議な光景が広がっていた

 <東西線><日比谷線><銀座線><有楽町線>

 たくさんの路線や駅の看板が1カ所に掲げられた不思議な改札の前に、私は立ち尽くしていた。現実には間違いないのだが、ここは果たして落合駅か……それとも上野駅なのか……。

 1日に約500万人の乗降客を運ぶ首都交通の要「東京メトロ」の裏側を訪ねる連載「東京メトロ裏側探検隊」。第1回は、新木場(東京都江東区)にある総合研修訓練センターを訪れた。一見普通の研修施設だが、その裏側には不思議な世界が広がっていた。【文・写真 北山夏帆】

特別バスでお出迎え

 一般公開していない研修センターに入れると聞いて、ドキドキとワクワクが止まらない。スチール写真と記事担当の私・北山夏帆と、「鉄道オタク」の動画担当カメラマン・内林克行は、新木場駅に集合した。

 「駅に着きましたら、目の前のシャトルバスにお乗りください。現地でお待ちしております」。広報担当者の事前案内に従って、駅前に停車したバスに乗り込んだ。関係者しか乗らないバスらしい。謎めいた取材のスタートである。

 席上で揺られること数分、シャトルバスは立派な建物の前に到着した。建物の外見に特段変わったところは見当たらない。中に何があるのだろう。

 「お待ちしていました」。出迎えてくれたのは今回の取材の案内人、研修センターの大熊訓課長補佐(53)と運転士の教師などを務める山田政紀課長補佐(55)である。「荷物を置いたら、早速設備をご覧に入れましょう」

 すぐさま2階へ。いきなり現れたのは、冒頭で紹介した日比谷線・上野駅と東西線・落合駅が合体した「改札口」だった…

この記事は有料記事です。

残り1440文字(全文2109文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集