住宅ローン減税の「不公平」 改正阻む政治の壁 問われる決断力

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自民党税制調査会の小委員会が行われる部屋の前で住宅ローン減税制度の規模維持を訴える住宅業界の担当者ら=東京都千代田区の自民党本部で2021年11月30日、町野幸撮影
自民党税制調査会の小委員会が行われる部屋の前で住宅ローン減税制度の規模維持を訴える住宅業界の担当者ら=東京都千代田区の自民党本部で2021年11月30日、町野幸撮影

 ローンを組んでマイホームを手に入れた人にとっては欠かせないものとなっている「住宅ローン減税制度」。2022年度税制改正大綱でも減税規模は実質維持され、もはや恒常的な制度と化している感すらある。しかし、政策効果や公平性をめぐっては疑問視する声があるのも実態だ。

制度自体が「時代遅れ」?

 「住宅政策として、新築住宅に着目して持ち家取得の推進をすることが適当なのか。こうした点を含め検討する必要がある」

 税制改正議論が本格化した21年11月30日、自民党本部で開かれた党税制調査会小委員会。会議室の前に減税規模の維持・拡大を求めるプラカードを掲げた住宅業界関係者が詰めかける異様な雰囲気の中、税制の制度設計を担う財務省の幹部が声をあげた。背景には人口減少や家族構造の変化といった社会の変容に、制度が対応しきれずに時代遅れとなりつつある現実がある。

 住宅の購入は「人生で最大の買い物」と言われる。日本で最初に住宅購入を税制面で後押しする制度ができたのは「団塊の世代」が結婚して家庭を築き始めた1972年だ。この時は住宅取得費用の一部を所得税額から差し引く仕組みだった。78年には「住宅ローンの年間返済額」が対象に加わり、86年には「住宅ローンの年末残高」が対象となった。以来、…

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