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還暦記者・鈴木琢磨の、ああコロナブルー カンカラ鳴らし世相チクリ 演歌師・岡大介さんと浅草を歩く

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「庶民の声をこのカンカラ三線に乗せて」と意気込む岡大介さん=東京・浅草で2022年1月1日、鈴木琢磨撮影
「庶民の声をこのカンカラ三線に乗せて」と意気込む岡大介さん=東京・浅草で2022年1月1日、鈴木琢磨撮影

 新年は迎えたものの、オミクロンなる変異株のせいなのか東京でも新型コロナウイルス感染者がじわじわと増えてきた。自粛、自粛でまた「禁酒令」も出かねない。こりゃ、めでたさも中くらいだな、と気をもんでいたら、旧知の演歌師、岡大介(たいすけ)さん(43)から「元日も歌ってますよッ!」の弾んだ声。ちょうどテレビのお笑い番組にも飽きてきたし、よっこらしょ。こたつを抜けだし、浅草へ――。

 昼下がり、初詣客でにぎわう浅草の鷲(おおとり)神社そばのカフェ「PQ′s」にふらっと現れた岡さん、学生服が似合いそうな童顔だ。空き缶にさおをくっつけた沖縄のカンカラ三線(さんしん)を抱えている。初めて会ったのは10年ほど前、吉祥寺のバーだった。酒場から酒場へ、自由民権運動に端を発する明治・大正演歌を歌い歩く青年がいると耳にしたからだ。とりわけ社会風刺で人気を博した添田(そえだ)啞蟬坊(あぜんぼう)と長男、知道(ともみち)に心酔していた。正月休みゆえか、客はご近所の常連だけでさみしいが、気にかけるふうもない。「今年は啞蟬坊生誕150年でございます。まずは知道作詞の『東京節』からご陽気に。♪ラメチャンタラギッチョンチョンデ パイノパイノパイ……」

 2年に及ぶコロナ禍でひいきにしてもらっていた居酒屋など5軒が閉店に追い込まれた。自身の仕事も激減したが、愚痴らない。…

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