不信が増幅し、陰謀論は既成事実に…米大統領選「監査」とその後
毎日新聞
2022/1/12 06:00(最終更新 1/12 06:39)
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2020年の米大統領選で「不正があった」と主張するトランプ前大統領(共和党)。これに呼応して選挙結果に異議を唱える動きが相次ぎ、「証拠」が見つからなくても選挙結果に対する不信の増幅が今も続く。米国での民主主義の実態を紹介するシリーズの4回目は、選挙結果の「監査」が実施されたアリゾナ州のケースを紹介する。
トランプ氏支持者、疑心の理由
米西部アリゾナ州の州都フェニックスで21年12月に開かれた保守系団体のイベントで、ソニー・ボレッリ州上院議員(共和党)が聴衆に問いかけた。「もし、持っている1000ドルのうち200ドルが偽札だった場合、本当に1000ドルあると言えるだろうか」
大統領選でバイデン大統領(民主党)が勝ったことの「疑わしさ」を言い換えた発言で、会場からは「言えるわけがない」などの声が上がった。敗れたトランプ氏の支持者が疑心を抱くのには理由がある。
アリゾナ州では…
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