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ポスト「民主主義」の世界

自由や人権を重んじる民主主義が行き詰まっていると指摘されています。世界で起きていることを検証し、再生への処方箋を探ります。

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不信が増幅し、陰謀論は既成事実に…米大統領選「監査」とその後

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不正がないか点検され、再集計されるマリコパ郡の投票用紙=米西部アリゾナ州フェニックスで2021年5月6日、AP
不正がないか点検され、再集計されるマリコパ郡の投票用紙=米西部アリゾナ州フェニックスで2021年5月6日、AP

 2020年の米大統領選で「不正があった」と主張するトランプ前大統領(共和党)。これに呼応して選挙結果に異議を唱える動きが相次ぎ、「証拠」が見つからなくても選挙結果に対する不信の増幅が今も続く。米国での民主主義の実態を紹介するシリーズの4回目は、選挙結果の「監査」が実施されたアリゾナ州のケースを紹介する。

トランプ氏支持者、疑心の理由

 米西部アリゾナ州の州都フェニックスで21年12月に開かれた保守系団体のイベントで、ソニー・ボレッリ州上院議員(共和党)が聴衆に問いかけた。「もし、持っている1000ドルのうち200ドルが偽札だった場合、本当に1000ドルあると言えるだろうか」

 大統領選でバイデン大統領(民主党)が勝ったことの「疑わしさ」を言い換えた発言で、会場からは「言えるわけがない」などの声が上がった。敗れたトランプ氏の支持者が疑心を抱くのには理由がある。

 アリゾナ州では…

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