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ナレーター近藤サトのテレビぎらい

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「アナウンサー」もうやめない?

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 アナウンサーは「正しい日本語を話す人」という幻想がいまだ強固ですが、元々正しい日本語はありません。例えば、卑弥呼の話した言葉は現代では簡単に理解できないと思われます。でも間違っていたわけではありませんよね。

 言葉は変遷するもの。ならば「美しい日本語を話す人」と思いますか? 同じです。美は誰かが美しいと感じた瞬間に誕生するもので、特定の何かに固定された観念ではありません。もしアナウンサーの言葉を紫式部が聞いたら、品(しな)無き心地がして全く美しいと感じないかもしれません。

 アナウンサーは「時代の日本語を話す人」です。置かれた時代の価値、審美基準にのっとった言葉を発する職業。過去にとらわれすぎず、未来を先取りしすぎず、アナウンスメントを構成します。言葉は時代を作る鍵ですがデータや数字に基づかない心の作業と言えます。そしてそれは、品良く聞こえるよう苦心することよりずっと大切なことなのです。

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