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オシント新時代~荒れる情報の海

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なぜ今経済安保なのか 米追従ではない判断を 佐橋亮・東大准教授

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佐橋亮・東京大学東洋文化研究所准教授=本人提供
佐橋亮・東京大学東洋文化研究所准教授=本人提供

 深まる米中対立の余波を受け、安全保障の分野に経済を組み込んだ「経済安全保障」への対応を日本企業も迫られている。米中関係に詳しい東京大学の佐橋亮准教授(国際政治)は、「二つの閉ざされた世界になるわけではない」と言う。政府や企業はどう動くべきか。【聞き手・松岡大地】

経済が政治に左右される時代は当面続く

 ――なぜ防衛の観点で語られていた安全保障の分野に、経済が結びつくようになったのでしょうか。

 ◆ここ数年の動きですが、中国が貿易を手段に政治的圧力を強めたことが大きいと思います。2017年には在韓米軍の終末高高度防衛(THAAD)ミサイル配備に対して中国が反発し、韓国製品の不買運動が起きました。20年には新型コロナウイルスの発生源の独立した調査を求めた豪州に対して、中国政府が反発。中国は豪州産牛肉の一部輸入規制や豪州への渡航自粛を呼びかけました。このように貿易が政治的圧力の道具になることが認識されました。

 また、中国の科学技術力が米国に迫る中で、これまで以上に技術流出への懸念も高まりました…

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