イスラエルとイラン、続く神経戦 軍事費増強にミサイルで威嚇も
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イラン核合意の正常化を目指す米国とイランの間接協議が続く中、中東で敵対するイスラエルとイランが互いに軍事攻撃を示唆する神経戦を展開している。特にイスラエルはバイデン米政権が核協議で妥協することを恐れ、軍事行動をにおわせることで米イランの双方に圧力をかけている。
「我々は協議の結論にかかわらず、自国にとって必要な措置を取る」。イスラエルのベネット首相は10日、国会でこう述べた。イスラエルは公式には核保有を肯定も否定もしていないが、実際は「中東で唯一の核保有国」とみなされている。イスラエルにとっては、自国の存在を認めないイランが核合意正常化で米国から経済制裁の解除を勝ち取り、裏では合意を守らずに核開発をひそかに進めることが最悪のシナリオだ。
イスラエルは今年の国防予算を、昨年より約9億ドル増やした約190億ドル(約2兆1900億円)とし、その多くを対イランの軍備に充てる。ベネット首相は「ここ数年で最大規模の補強」と強調する。
ただ、イスラエルにとって軍事攻撃の主な標的となるイランの核施設は地下や山岳地帯にあり、破壊が難しいとされ…
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