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阪神大震災

1995年1月17日に発生した阪神大震災。戦後初の大都市直下型地震が残した教訓・課題は今――。

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中川智子・前宝塚市長「助けたい、が原点」 阪神大震災ボランティア

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阪神大震災から25年となった2020年1月17日に建立された「追悼の碑」を訪れた中川智子さん。市政運営でも震災ボランティアの経験が念頭にあったという=兵庫県宝塚市で2022年1月9日午前11時9分、土居和弘撮影
阪神大震災から25年となった2020年1月17日に建立された「追悼の碑」を訪れた中川智子さん。市政運営でも震災ボランティアの経験が念頭にあったという=兵庫県宝塚市で2022年1月9日午前11時9分、土居和弘撮影

 前兵庫県宝塚市長の中川智子さん(74)は、阪神大震災(1995年)の発生から約9カ月間ボランティア活動をした。それまでは未経験だったが、被災者に衣類を届けることから始まった活動は、リサイクル電化製品の調達と提供へと広がった。打ち込んだ理由は「ご近所の困り事を一緒に解決していきましょうとの思いだった」と振り返る。2021年4月、政治家を引退。今後は、自らの体験をさまざまな場で語り、ボランティアの心を伝えていくことをライフワークにしていくつもりだ。

 きっかけは、見慣れたまちが一変した衝撃だった。1月17日未明、宝塚市内の自宅マンションで激しい揺れに見舞われた。家族にけがはなく、建物も無傷だった。3日後に初めて外出したが、家やマンションがあちこちで倒壊し、たくさんの道路に大きな亀裂が走った市内の状況を目の当たりにした。そばで見ていた当時高校3年の長男に「避難所に行って、できることは何でもしようと思う」と決心を告げた。「助かったのは偶然だった。…

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【阪神大震災】

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