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大阪ビル放火

2021年12月17日、大阪市の繁華街「北新地」の雑居ビルで火災が発生し、26人が死亡しました。

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大阪ビル放火で教え子2人犠牲 「天まで届け」と元教諭は名を叫んだ

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事件で犠牲となった女性が同級生らと贈ったメガホンを手に思い出を語る野村裕さん=奈良市で2022年1月6日、菱田諭士撮影(画像の一部を加工しています)
事件で犠牲となった女性が同級生らと贈ったメガホンを手に思い出を語る野村裕さん=奈良市で2022年1月6日、菱田諭士撮影(画像の一部を加工しています)

 あの日、あの時、あの場所に、2人の教え子が居合わせた。大阪市北区の雑居ビルに入るクリニックで起きた放火殺人事件。1人はスタッフとして、1人は妻と来院していて巻き込まれ、ともに犠牲となった。年代が違い、面識もなかったとみられる2人。「こんな悲しい偶然があるのか」。高校の部活動で共に汗を流した指導者は、行き場のない怒りや癒えることのない悲しみと向き合っている。

 2人の教え子を亡くしたのは、奈良市立一条高校で少林寺拳法部の監督を務める野村裕(ゆたか)さん(72)=奈良県上牧町。同校の元教諭で、40年以上にわたって指導を続けている。「昔の2人をしのんで話をすることしかできない」と沈痛な表情を浮かべる。

 2021年12月17日、クリニックにガソリンがまかれて放火され、患者やスタッフら25人の命が奪われた。野村さんは数日後、報道機関からの問い合わせで、会社員の男性(当時43歳)=同県生駒市=が妻と一緒に犠牲になったことを知る。…

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【大阪ビル放火】

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