- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

テニスの4大大会、全豪オープン(17日開幕)を前に、男子シングルスで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が窮地に立たされている。新型コロナウイルスの感染拡大によるオーストラリアの入国制限を巡る法廷闘争が続き、大会出場が厳しくなりつつあるのだ。34歳にして4大大会の通算優勝回数は最多に並ぶ20回。「史上最強」との呼び声もあるジョコビッチだが、コート外では厳しい批判にさらされている。
ワクチン義務化 決断迫られる全豪
全豪オープンは今回、出場選手に原則、ワクチン接種を義務化。個人の事情により接種を受けない、または受けられない場合、医学的な理由を証明することを求めた。このため、4連覇の懸かるジョコビッチの出場は危ぶまれる事態となった。ジョコビッチは以前から接種の義務化に反対し、接種の有無も明かしてこなかったためだ。昨年5月のCNNの取材にこう語っている。
「私は選択の自由を信じてきたので、接種が義務になるとは思わない。私は今後も自分自身で接種を受けるかどうかを決める。これはデリケートな決断で、(賛否を巡る)ゲームには参加したくない。誰もが(選択の自由を)尊重することを願っている」
続く法廷闘争 開幕まで残りわずか
ジョコビッチは今月4日、接種を免除され、豪州に向かうとネット交流サービス(SNS)で公表。全豪オープンの主催者や地元のビクトリア州政府が接種免除を許可したのだが、これにワクチン接種を義務付けられてきた多くの国民が「特別扱いだ」と反発。豪州政府が書類の不備でジョコビッチの入国を拒否したことで、騒動に発展した。
ジョコビッチ側は裁判所に異議を申し立てて入国を認められたが、今度は渡航前に提出した申告書に虚偽の記載があったことが判明。チーム関係者が誤って記入したと弁明したが、政府は14日、再び査証(ビザ)を取り消す決定を下した。開幕まで残された時間は少なくなっている。
風当たり強く 「身勝手」の声も
仲間であるはずの選手からも風当たりは強い。…
この記事は有料記事です。
残り1132文字(全文1971文字)