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隅田川両岸画巻1~3巻・隅田川下流図絵巻
昭和初期に彗星(すいせい)のように現れ、1935(昭和10)年に24歳で突如消息を絶った版画家・藤牧義夫の生誕110周年企画展が、1月22日から生地である館林市の市立図書館内第一資料館(同市城町3)で開かれる。藤牧は、その斬新な作風と謎の多い生涯から、美術ファンのみならずミステリー愛好家をもひきつける版画家だが、作品の多くが散逸しており、また贋作(がんさく)とされるものも少なくない。彼個人に焦点をあてた展覧会は没後10回にも満たず、注目を集めそうだ。【高橋努】
藤牧は1911年、館林町(当時)で旧館林藩士族の教員を父に生まれた。末っ子の四男だったという。幼少時から周囲に画才を認められていたが、早くに父と兄を亡くして美術教育を受けることを断念。館林尋常小学校(現市立第一小学校)を卒業後、27年に上京して日本橋の染色画工の下で商業デザインを手掛けた。
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