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渋沢栄一を歩く

「日本資本主義の父」と呼ばれ渋沢栄一の生涯を、生まれ故郷・埼玉県深谷市を中心とした取材からたどります。

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渋沢栄一を歩く

/36 会社設立 500社の創業に関与 /埼玉

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東京瓦斯第二製造所(千住工場)新築石炭竃室前に並んだ渋沢栄一(中央)ら役員たち=1904(明治37)年撮影(東京ガス・ガスミュージアム提供)
東京瓦斯第二製造所(千住工場)新築石炭竃室前に並んだ渋沢栄一(中央)ら役員たち=1904(明治37)年撮影(東京ガス・ガスミュージアム提供)

 第一国立銀行は創業期、民間の得意先が乏しく、渋沢栄一は得意先創出のためにも、積極的に会社の設立・育成に乗り出した。

     ◇

 栄一は実業家として生涯に約500社の設立に関与したとされる。渋沢史料館(東京都北区)の常設展示図録には代表的な35社が掲載されている=表。現在の会社名でいうと、第一国立銀行を引き継いだみずほ銀行をはじめ、東京海上日動火災保険、東洋紡、東日本旅客鉄道、日本郵船、東京ガス――など、名だたる会社が並ぶ。

 栄一は500社すべてを実際に経営したわけではない。関与の度合いにはいろいろなレベルがあった。栄一は実業界での信用が高まるにつれ、自ら主導して設立した会社でなくても、創業者らに頼まれ、かつ日本社会に有用で見込みがある会社だと判断すれば、設立発起人に名を連ねたり株式を保有したりするようになる。資本主義社会で設立資金を集めるには人々が安心して投資できる社会的信用が重要で、栄一が何らかの形で関係している…

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