特集

阪神大震災

1995年1月17日に発生した阪神大震災。戦後初の大都市直下型地震が残した教訓・課題は今――。

特集一覧

自主防災組織の活動率低下 必要なのは人材育成?組織の若返り?

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
有井中町内会の自主防災組織の避難訓練。30~40代が役員の中心になってから初めて行われ、住民らが消火器の使い方を学んだ=岡山県倉敷市真備町で2020年9月26日午前10時37分、戸田紗友莉撮影
有井中町内会の自主防災組織の避難訓練。30~40代が役員の中心になってから初めて行われ、住民らが消火器の使い方を学んだ=岡山県倉敷市真備町で2020年9月26日午前10時37分、戸田紗友莉撮影

 団体数は増えているのに、活動率は衰える――。自主防災組織について、いびつな実態が明らかになった。国が旗を振って数を増やす一方、その後のフォローがおろそかになり、高齢化の進展とともに組織が形骸化した側面もある。問題を解決する処方箋はあるのだろうか。【山本真也、戸田紗友莉、小林慎】

 阪神大震災(1995年)があった神戸市。初期の救助・消火活動が十分でなかったとの教訓から、192地区で小学校区単位の自主防災組織「防災福祉コミュニティ」(防コミ)ができた。救助工具や非常食を保管し、定期的に防災訓練もする。先進事例として国の防災白書に取り上げられたこともあるが、活動に苦労する団体も少なくない。

 震災後に新築マンションの建設が進んだ東灘区のある防コミ役員の男性(74)によると、マンション住民の半数は自治会に未加入。自治会長も務める男性は「回覧板を回せず、訓練を知らせる手段がない」とコミュニティー希薄化の悩みを打ち明ける。役員10人の大半が70代と高齢化し、災害時に先頭に立って行動できるのか不安もある。「定年延長で60代も当たり前に仕事をする時代。後継者がなかなか育たない」と嘆く。

組織数を追求した結果、中身が不十分に

 活動率低下の要因を探るため、毎日新聞は2021年12月、47都道府県にアンケートを実施した。実動していない自主防災組織の有無を聞くと、…

この記事は有料記事です。

残り1680文字(全文2258文字)

【阪神大震災】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集