- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

さわやかな香りともっちりした食感の「ボンタンアメ」。紺色に黄色いかんきつの絵が描かれたパッケージもかわいく、見かけるとつい手に取ってしまう。でも、アメという名前ながら、お正月に食べた餅と食感が近い気も……。オブラートに包まれた真実とは?
製造元のセイカ食品があるのは鹿児島市。パッケージに「南国特産」とあるのはこのため。箱に書かれた原料を確認すると、やっぱりもち米も入っている。リモート取材に応じてくれた製菓部の牧迫昭郎さん(61)に「餅ですか、アメですか」と切り出してみた。「アメです」ときっぱり。ふむ。
そう言い切るのは、ボンタンアメの歴史にも関係している。セイカ食品の創業は1903年。菓子問屋のかたわら、水あめやお菓子も製造していた。水あめをブリキの缶に入れて船で東京に出荷していたが、航海中に缶に穴が開いてしまうことも。補償してもらうどころか、なぜか船会社から甲板の清掃代も請求され、会社は経営危機に陥っていた。
この記事は有料記事です。
残り1942文字(全文2354文字)