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阪神大震災

1995年1月17日に発生した阪神大震災。戦後初の大都市直下型地震が残した教訓・課題は今――。

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10年、記憶押し込めた 芦屋・精道小出身の森さん、追悼式で語る /兵庫

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芦屋市立精道小学校の追悼式で話す森洋樹さん=兵庫県芦屋市提供
芦屋市立精道小学校の追悼式で話す森洋樹さん=兵庫県芦屋市提供

 阪神大震災で児童8人が死亡、校区で家屋の7割が全半壊した芦屋市立精道小学校。当時同小6年で、現在は市教委学校教育課の森洋樹さん(39)=大阪府箕面市=が、17日の追悼式で自身の体験を語った。自宅は全壊、祖母美代さん(当時73歳)を失い、震災について話せるまでに10年の月日がかかった。

 森さんは祖母と両親、兄2人と芦屋市川西町に暮らしていた。1995年1月17日、大きな揺れに目を覚まし、頭から布団をかぶった。本棚の下敷きになり、何とかはいだしたが、自宅は南側がつぶれ倒壊。両親と兄2人は無事だったが、救出された祖母は病院に運ぶ車の中で息絶えた。日常の風景は一変し、感情も追いつかなかった。

 2月2日に学校が再開したが、登校した児童は約半数。同じ学年の2人が亡くなった。しかし、先生たちは自然に接し、日常を取り戻せるように努めてくれた。「これがなければ、違う人生だったかも」。森さんは中学1年の時、教師になろうと決意した。

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