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2020年2月に高校の卒業記念としてアニメの聖地・日本を訪れたイタリア青年は、新型コロナウイルスの影響で同年4月の帰国便を失った。持ち物は旅行道具だけ。所持金は底を突き、帰ろうにも帰れない。慣れない土地でもがきながら、21歳になった青年の歩みをたどった。
レオ・オクダ・トミセッリさんは19歳だった20年2月末、高校の友達とともに来日した。1カ月あまりの観光予定のはずだった。イタリアの小さな町では当時、新型コロナの感染者は身の回りにおらず、世界的な大事になるとは思いもよらなかった。
埼玉県上尾市のホームステイ先を拠点に東京・秋葉原などを観光しているうちに、社会情勢は急速に悪化した。海外との行き来も停止され、予約していた4月1日の帰国便がなくなった。同月7日には首都圏などで緊急事態宣言が出された。
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