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渋沢栄一は、明治初期の日本に存在しなかった新しい欧米の知識や技術を導入した業種や、近代経済のインフラとなる業種の会社を次々に設立した。
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新聞や紙幣を発行するための西洋紙を大量に生産した抄紙会社(1873=明治6=年創業、現在の王子ホールディングスと日本製紙)▽海運業に必要な保険を扱う東京海上保険(79年創業、現在の東京海上日動火災保険)▽日本初の民間鉄道会社である日本鉄道(81年創業、現在の東日本旅客鉄道)▽洋式建築の主要建材レンガを機械で大量生産した日本煉瓦(れんが)製造(87年創業、2006年廃業)▽農業用化学肥料を製造した東京人造肥料(87年創業、現在の日産化学)――などが初期の主要な会社だ。
栄一の会社経営手法研究の第一人者である文京学院大教授の島田昌和さんは、これらの会社設立には「輸入代替」という考え方が基本にあったと指摘する。
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