岸田首相のTPP復帰要請にバイデン氏は…「ずれ」埋められるか

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バイデン米大統領(画面)とテレビ会議形式で協議する岸田文雄首相=首相官邸で2022年1月21日夜(内閣広報室提供)
バイデン米大統領(画面)とテレビ会議形式で協議する岸田文雄首相=首相官邸で2022年1月21日夜(内閣広報室提供)

 岸田文雄首相はバイデン米大統領との協議で、日米同盟の深化を図る方針を確認し、バイデン氏に日本への公式訪問を要請した。中国の台頭を中心に日本周辺の安全保障環境が厳しさを増す中、基軸となる日米関係の強化に向けた足がかりを得たと言える。だが、日米の思惑にはずれもある。

 「日米がいかに連携し、国際社会をリードしていくかについて率直な議論ができた。大変有意義な会議になった」。21日深夜、首相は協議後に記者団の取材に応じ、晴れやかな表情を見せた。

 首相にとって協議の最大の目的は「首脳間の信頼関係の醸成」だ。首相は自身が掲げる「新しい資本主義」について、バイデン氏と同様に中間層の底上げを目指すと説明したのに対し、バイデン氏は「私の(大統領選の)選挙公約を読んでいるのかと思った」と称賛。北朝鮮の拉致問題についてもバイデン氏は「今日は胸に(拉致問題解決の意思を示す)ブルーリボンは付けていないが、その思いは持っている」と日本に寄り添う姿勢を示したという。昨年10月の岸田政権発足後、初の本格的な協議が進んだことに、官邸幹部は「満足のいく内容だった」と胸をなで下ろした。

 今回の協議で日本側が狙ったのは、安全保障分野に加え経済分野など幅広い分野での同盟の深化だ。海洋進出に加え巨大経済圏構想「一帯一路」など経済面でも影響力を増す中国を念頭に置いた戦略で、協議で合意した「経済版2プラス2」も日本側の提案によるものだ。

 だが、日米間の温度差も浮き彫りにな…

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