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わたしのふるさと便

あまり知られていない観光スポットや地元で人気の食べ物を、現地で勤務する支局長が紹介。47都道府県を巡ります。

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わたしの穴場 茨城県 「霞ケ浦」 爽快な風、身を委ねて 水戸市在住・作家 千葉ともこさん

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観光帆引き船の浮かぶ霞ケ浦=かすみがうら市提供 拡大
観光帆引き船の浮かぶ霞ケ浦=かすみがうら市提供

 生まれが、霞ケ浦のすぐそばの阿見町です。湖沿いにプールがあって、子どもの頃は毎年夏に家族で行っていました。幼稚園のとき、親戚の家以外で人生初の外泊をしたのも湖畔の国民宿舎でした。住んでいるところに水辺があるって、いいですよね。

 霞ケ浦の水で育ち、自分にとっては「当たり前」にあった湖で、観光するという感じではなかったのですが、県庁職員になって市町村課にいたとき、職場のみんなで霞ケ浦に行き、帆引き船の見学船に乗って感動しました。

 風が爽快で、夕日で水面がキラキラして、とてもすてきなのです。ビルとか日常的な物が見えてしまうと、仕事のこととか突然思い出してしまいますが、周りは水平線。大自然と身一つで対峙(たいじ)しているという感覚を味わえるのが、すごくいいと思うんですよね。

 当時は結婚したばかりの頃で、子どもが生まれて小学生ぐらいになったら乗せてあげたいなと感じていました。今、上の息子が小学3年、下の娘が小学1年です。そろそろいいかな。

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 霞ケ浦には楽しみ方がいっぱいあります。年末年始に阿見町の実家に帰り、子どもに「どこか連れて行って」と言われて出かけるのが、霞ケ浦総合公園のライトアップ(水郷桜イルミネーション)。本当にきれいですよ。サイクリングコース(つくば霞ケ浦りんりんロード)もあって、子どもたちが自転車に乗れるようになったので、行きたいなと思っています。

 小説を書いていて、建物の中に引きこもり状態になると、やっぱり行き詰まってしまう。自然の中に体を置いたり、風の音を聞いたりしないと、書けないんだとわかりました。

 霞ケ浦は、疲れたときに自分をリセットする、お薦めの場所です。【聞き手=水戸支局長・武本光政】


 <メモ>

 霞ケ浦は、滋賀県の琵琶湖に次いで日本で2番目に広い面積を持つ湖。明治から昭和期にかけて帆引き船でシラウオやワカサギの漁が行われていた。現在は、湖に面する行方、土浦、かすみがうらの3市が夏から秋に観光用に操業。毎年冬には湖畔の霞ケ浦総合公園(土浦市大岩田)で「水郷桜イルミネーション」が開かれる(2021年度は終了)。


次回は京都府です

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=大泉美佳氏撮影 拡大
=大泉美佳氏撮影

 ■人物略歴

千葉ともこ(ちば・ともこ)さん

 1979年生まれ。筑波大卒。2002年に茨城県庁に入り、県職員として働きながら小説を執筆している兼業作家。中国・唐の時代を舞台に兄妹の成長を描いた「震雷(しんらい)の人」(文芸春秋)で第27回松本清張賞(20年)に選ばれた。

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