父の「一世一代」で女形の見せ場 「義経千本桜渡海屋・大物浦」で典侍の局役 片岡孝太郎さん
毎日新聞
2022/1/23 東京朝刊
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源氏に敗れて後の平家ゆかりの人々の姿を描いた「義経千本桜」の二段目にあたる「渡海屋・大物浦(だいもつのうら)」が、東京・歌舞伎座の「二月大歌舞伎」(2月1~25日)第2部で上演される。安徳天皇を守る女形の大役、典侍(すけ)の局(つぼね)を演じる片岡孝太郎さんに話を聞いた。
主人公の平知盛を孝太郎さんの父、片岡仁左衛門さんが、自身最後の上演を意味する「一世一代」でつとめる。
壇ノ浦の合戦(1185年)で落命したはずの知盛は生き延び、摂津国・大物浦(兵庫県尼崎市)の船問屋「渡海屋」の主人銀平として女房のお柳と名乗る典侍の局と暮らし、源氏への復讐(ふくしゅう)の機会をうかがっていた。兄、源頼朝と不和になり、逃亡する義経は九州に向かう船を確保しようと渡海屋に立ち寄る。知盛は船幽霊を装って義経の乗船を襲う。
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