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英月の極楽シネマ

京都の大行寺で住職を務める英月さんが仏教の次に大好きな映画について紹介する。

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安魂(2021年、中国・日本) 亡き人とも出遇い直せる

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大行寺住職の英月さん=京都市下京区で2016年3月3日、小松雄介撮影
大行寺住職の英月さん=京都市下京区で2016年3月3日、小松雄介撮影

 著名な作家・唐大道(ウェイ・ツー)は29歳の一人息子・英健(チアン・ユー)を病で失います。努力して現在の社会的地位や名誉、財産を築いた大道は、息子にも自分以上の成功を収めてほしいと、すべてをコントロールしてきました。恋人とも、農村出身という理由で別れさせましたが、それが息子の幸せだと信じて疑いませんでした。

 しかし、亡くなる前に言われた「父さんが好きなのは、自分の心の中の僕なんだ」との言葉に苦しめられます。なぜならそれは、息子への愛情が否定されただけでなく、本来の姿にも会えていなかったという意味だからです。せめて魂でも、幽霊でもいいから会いたいと躍起になっていた大道は、街で英健とそっくりな青年を見かけます。おせっかいな日本人留学生(北原里英)や、英健の元恋人も加わり、物語は思わぬ展開へ。

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