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つくば市との境界にほど近い桜川市の県道沿いに、数々の大きな人物像が並んでいた。よろいをまとった武人や、笠をかぶった農夫――。見た目は、まさしく古墳時代に作られた土製品「埴輪(はにわ)」だ。令和の時代でも「埴輪」の製造販売にこだわる「はにわの西浦」を訪れた。
敷地内には、さらに驚きの光景が広がっていた。高さ約3メートルもある巨大な埴輪が複数そびえ立ち、つけられた値段は200万円。2階建ての店内も、大量の埴輪が各階を埋め尽くす。「1000点以上はあるのでは」と店主の山中誠さん(58)。2時間ほど、ひたすら埴輪を眺め続ける人もいるという。
店の正式な屋号は「西浦製陶」。同店での埴輪作りの始まりは、先代にあたる父征一さんにさかのぼる。当初は植木鉢を作っていたが、需要が下火になるのに合わせ、1988年に埴輪の店をオープンさせた。「父は埴輪が好きだったんです。好きな物を作って売れたらいいなあと思ったのでは」
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