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阪神大震災

1995年1月17日に発生した阪神大震災。戦後初の大都市直下型地震が残した教訓・課題は今――。

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「もうあかん」何度も弱音 「終のすみか」探し続け 83歳独居女性の死 /兵庫

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Nさんが住んでいた高層住宅。災害公営住宅として20年間は市が借り上げていた=神戸市で、井上元宏撮影
Nさんが住んでいた高層住宅。災害公営住宅として20年間は市が借り上げていた=神戸市で、井上元宏撮影

 2021年8月、神戸市兵庫区の高層住宅の一室で一人暮らしの83歳の女性が亡くなった。1995年の阪神大震災で住んでいたマンションが半壊し、6畳一間のアパートを経て、64歳の時、市が現在の都市再生機構から借りた災害公営住宅に転居した。一生住めると思っていたが、14年後に市から「入居期限が来た」と退居するよう訴えられた。裁判の一方、不自由な足で探した転居先は30軒以上。「もうあかんわ」と弱音も吐いていた。支援者から「Nさん」と呼ばれた女性の被災後の人生を追った。【井上元宏】

 トイレの壁にもたれかかって目を閉じたNさんの姿は安らかに見えた。お気に入りの淡い青色の服にはお手製の白い花の飾りが縫い付けてある。「ありがとう。よく頑張ったね」。猛暑も峠を越した2021年8月11日、警察の知らせで駆けつけた一人娘(53)は涙をにじませた。

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【阪神大震災】

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