「清く、正しく、たくましく」 存続の危機乗り越えたOSKの雑草魂
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「清く、正しく、たくましく」。宝塚歌劇の有名な教えをもじり、こう称される「OSK日本歌劇団」(大阪市)。2月5日から創立100周年記念公演が開かれる。ステージでは華やかな夢の世界を見せながら、劇団員たちは泥臭い「雑草魂」を隠さない。それは、親会社の支援打ち切りで一時は解散し、涙を流した過去があるから。当時を知る元トップスターの桜花昇ぼるさん(在任期間2008~14年)と高世麻央さん(同14~18年)に当時のことや、1世紀も守ってきたOSKの魅力を聞いた。
高世さん「男役に憧れ」
――歌劇といえば、関西には宝塚歌劇もあります。なぜOSKを志したのでしょう。
桜花 私は奈良県斑鳩町出身で、母に「あやめ池円形大劇場」(奈良市にあった当時の本拠地)によく連れていってもらいました。芸能界に入る夢を抱くようになって、昔から見ていたOSKを自然に目指すようになりました。
高世 歌劇の「男役」に憧れたのが始まりです。関東出身なので初めて見たのは宝塚でしたが、映像でOSKの公演を見た時に、群舞力の素晴らしさに感動しました。
――桜花さんが入団10年目、高世さんは7年目だった02年、当時の親会社だった近鉄が「支援打ち切り」を発表します…
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