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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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砂上の原発防災

原発避難 判決で浮かび上がった避難計画のほころびとは

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日本原子力発電の東海第2原発(中央)=茨城県東海村で2021年3月18日、本社ヘリから撮影
日本原子力発電の東海第2原発(中央)=茨城県東海村で2021年3月18日、本社ヘリから撮影

 地震や津波など自然災害に伴って原発事故が起きる複合災害の場合、どう避難すればいいのか――。水戸地裁は昨春、日本原子力発電の東海第2原発(茨城県)の周辺住民らが訴えた裁判の判決で、日本原電に原発の運転差し止めを命じた。その理由として指摘したのが、自治体の避難計画で地震などとの複合災害をにらんだ対策の不十分さだった。果たして、これは東海第2原発だけの問題なのか。【荒木涼子、岡田英、奥山智己/科学環境部】

複合災害への備えで不備

 「(地震や津波で)住宅が損壊した場合の屋内退避(被ばくを避けるため、自宅などにとどまること)について具体的に触れていない」「モニタリング(大気中の放射性物質の測定)機能の維持、避難退域時検査(避難する車や住民の汚染状況の確認)を実施する要員の確保、資機材の調達、実施場所の確保などは、今後の課題」……。

 複合災害について、判決が挙げた不備は多岐にわたった。被ばくを防ぐため避難や放射線防護などを定めた防災計画は、原発30キロ圏内の自治体が作る。東海第2原発でも、県や周辺5市町が既に避難計画を策定。他の自治体もまとめている中での判決だった。

 では、他の原発周辺ではどうなの…

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【東日本大震災】

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