特集

北京オリンピック2022

北京冬季オリンピックに関する特集ページです。

特集一覧

表現者・羽生結弦 世界的バレエダンサー・菅井円加さんが語る /上

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
華麗な演技を見せる羽生結弦=さいたまスーパーアリーナで2021年12月24日、手塚耕一郎撮影
華麗な演技を見せる羽生結弦=さいたまスーパーアリーナで2021年12月24日、手塚耕一郎撮影

 北京オリンピックのフィギュアスケート男子で94年ぶりの3連覇に挑む羽生結弦(27)=ANA。「出世試合」として語り継がれるのは、2012年3月末にフランス・ニースで行われた世界選手権だ。シニア転向2季目の17歳は初出場ながら銅メダルを獲得。サクセスストーリーが本格的に幕を開けた。

 この大会からさかのぼること約2カ月。羽生と同じく1994年生まれの女性が、若手の登竜門とされるローザンヌ国際バレエコンクールで1位に輝く快挙を成し遂げた。現在は独ハンブルク・バレエでプリンシパル(最高位)として活躍する菅井円加(まどか)さん(27)。「表現者」としての羽生をどのように見つめ、あのピアノ曲の演技から何を感じ取ったのか。インタビューを2回に分けて紹介する。【聞き手・倉沢仁志】

「ステップを丁寧につなげている」

 ――初めて、羽生選手のことを知ったのは、いつごろですか。

 ◆高校生の時から名前を聞いたことはありました。演技をまじまじと見つめたのは、羽生選手が初めて金メダルを獲得した14年のソチ五輪です。(感動して)鳥肌が立ったのを覚えています。きれいだなとか、同い年ですごいなとか、男性なのにこんなにしなやかな動きで滑ることができるんだ、とか……。そこから注目するようになりました。ちょうど私がジュニアからカンパニー(ハンブルク・バレエ)に入団した年でした。

 ――羽生選手の美しさはどこにあるのでしょうか。

 ◆バレエダンサーの視点から言うと、ステップからステップの間の部分にまず目がいきますね。私もステップは大切にするようにしているのですが、羽生選手は滑らかに、そして丁寧につなげているところが印象的です。あまりフィギュアスケートに詳しくはない私でも、スムーズな滑りから自然とステップに入って、ジャンプを跳んで、見せるところは見せて、というのが分かります。緩急がすごいなと思いますね。

 あとは体の使い方。ワッと勢いをつけて4回転ジャンプを回りますよね。…

この記事は有料記事です。

残り1459文字(全文2283文字)

【北京オリンピック2022】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集