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中島みゆきさんらゆかりの喫茶店「ミルク」 音楽への愛変わらず

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多くのミュージシャンが青春を過ごし、巣立った「コーヒーハウス ミルク」=札幌市東区で2021年12月29日午後4時28分、真貝恒平撮影
多くのミュージシャンが青春を過ごし、巣立った「コーヒーハウス ミルク」=札幌市東区で2021年12月29日午後4時28分、真貝恒平撮影

 中島みゆきさん、竹原ピストルさんら多くのミュージシャンが青春時代を過ごした喫茶店「コーヒーハウス ミルク」が札幌市にある。店に程近いスタジオも運営するオーナーの前田重和さん(74)は、プロを目指して音楽を奏でる若者たちを長年支え、背中を優しく押してきた。新型コロナウイルスの感染拡大でライブが中止になっても、スタジオは開け続けた。「練習しないとバンドの活動が止まってしまう」との思いからだ。【真貝恒平】

 同市東区の店のドアを開けると、年季の入った焦げ茶色のテーブルとカウンターが柔らかいオレンジ色の光を放つ電球に照らされている。ギターを抱えた若者たちが談笑する声と、フォークやハードロックなどジャンルを超えた音楽がスピーカーから流れ、昭和にタイムスリップしたような空気が漂う。前田さんはカウンターに立ち静かにカップを磨く。

 そんな光景を中島みゆきさんが歌にした。アルバム「愛していると云ってくれ」(1978年)に収録された「ミルク32」。カウンターに座った女性がマスターに失恋話を打ち明ける。語りかけるような歌声で、積み重ねた皿やカップなど店の様子も描いた。札幌市出身の中島さんが若き日に店に通ったエピソードは、ファンの間で語り草となっている。

 中島さんとの出会いは、…

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